子どものころ絵本にでてきたような竹の小箱
別府竹細工の手法でかごを編む、福田真理子さんによる竹かご。取手をつけた、高さの異なる3種類の小箱をご紹介します。なくしたくない大切なものや、毎日身に着ける小さいものの置き場所に。
■取手をつけた表情豊かな竹の小箱
今回のかご展で新しくご紹介する、取手をつけた小さな竹の小箱。高さの異なる3つの小箱は、いざというシーンで必要なものを入れて、お部屋のインテリアとしても楽しめます。
四角をつくる技術を特技とするつくり手福田真理子さんは、しっかりとかごが立ち上がっているかどうかを大切にひとつひとつ箱をつくります。▲左から小箱 手つき1、2、3。▲小箱 手つき3
中身の見えないふたつきのかごは汎用性も高く、生活の中にそっと静かに寄り添ってくれる存在です。取手は自由に動かせるので置く場所を選ばず、収納しやすく機能的。ふたもかちっときれいに閉まるので、心地よく開閉動作ができます。素材は真竹。その真竹に熱処理を施し、油や色を抜いた「白竹」を使い編まれています。白竹のみずみずしい透明感は、明るく上品な印象をもたらします。▲美しい角
福田さんは、道具として役立つかどうかという視点のものと、いろいろな大きさで箱をつくっています。▲左から小箱 手つき、ボックス 半分、小箱
■子どものころ思い描いたような竹かご
まるで絵本に出てきそうな雰囲気もある小箱。両手に収まる愛らしいサイズは中に何を入れようか考えるのも楽しい時間。▲ちょっとした時に必要なテープや、救急セット、ティーバッグを入れて
■竹の趣と職人技を感じる、細やかな編み目
ボックスは細やかにきゅっと編まれています。竹を細く割ったひごが規則的に通る編み目はリズムがよく、シンプルでモダン。細いボーダーを連想させます。福田さんは、師匠から教わった竹割包丁という基本の包丁と手感覚でひごを整えています。そのため編み上げるときにもひごの幅が均一でないので、感覚で調整しながら高さをそろえていくそう。
ほとんど均一にみえるようなひごですが、その微細な不均一が竹の趣を残し、豊かな表情をつくっているのかもしれません。▲可動式の持ち手は真鍮の釘で取り付けられています
■変化してなお愛おしい。天然素材の変化や特性について
竹かごは時を経るほどに色は濃く変化していき、お買い求めいただいたときからすこしずつ変わっていきます。育ち方は人それぞれだから、時を経るほど愛着の沸く存在に。
ぜひその変化もお愉しみください。
また、天然の素材のため、湿気が多いところではカビが発生する場合があります。時々たわしでこすってほこりを落とし、風通しのよい場所での保管をお願いします。
かごは水洗いもできるそうですが、その場合には水染みが残る可能性や形が丸みを帯びることがあります。また、水洗い後はよく乾かしていただくようお願いします。
天然素材を用い手作業で製作しているためささくれや節、色ムラがあります。手仕事のものとしてご了承ください。
■竹の世界に魅了されて。職人として角物をつくる
学生時代から手仕事に興味を持っていた、つくり手の福田真理子さん。あるとき訪れた大分県の伝統産業会館で出会った、パワーあふれる別府竹細工に魅了されます。
そこから大分への移住を決心。竹細工の勉強を始め、知り合った師匠の下で働いたのち独立。
福田さんは「編みに惹かれたというより、竹が大好きになってしまってずっといじっているという感じです」と話されます。
丁寧な職人技の凝らされた作品ながら、どことなく楽しそうでみずみずしく、あたたかさも感じるのは、つくり手の想いが投影されているからでしょうか。
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《つくり手ファイル》師匠たちの遊び心に惚れ込んで/tpfc 福田真理子さん
SHOPPING MEMO
素材:竹、真鍮
サイズ:小箱 手つき1 W約9×D約9×H約7cm(ふた含む)持ち手約22cm、小箱 手つき2 W約9×D約9×H約8cm(ふた含む)持ち手約22cm、小箱 手つき3 W約9×D約9×H約10.5cm(ふた含む)持ち手約22cm
※天然素材を使用しているためひごの端やささくれ部分は鋭利なことがあります。充分にお気をつけください。
※天然の素材のため、色むらや節、多少のシミや傷がある場合があります。予めご了承ください。
※天然素材を使った手仕事品のためサイズは誤差があり、歪みや隙間がある場合があります。ご了承ください。
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